素材別の焼却処分によるCO2排出量の比較

CO2の排出量の計算方法:

  1. 各素材の組成式内の、炭素(C)12、水素(H)、酸素(O)16の原子量の合計のうち炭素の占める割合を計算。
  2. 1kgの羽毛の場合、羽毛の炭素含有率は約47.06%なので、471gの炭素が含まれていることになる。
  3. 炭素の原子量は12、酸素の原子量は16なので、二酸化炭素CO2の原子量は合計12+16x2=44となる。
    つまり炭素の原子量12が、二酸化炭素になると原子量44となり、約3.7倍の原子量になる。
  4. 羽毛1kgあたりの炭素量471gが、焼却により二酸化炭素になるということは、1726gとなり、
    これがCO2の排出量となる。
例1
綿100%の側生地1kgに羽毛1kgが入っている羽毛ふとん1枚を焼却すると…
側生地1kgのCO2排出量1.629kg + 羽毛1kgのCO2排出量1.726kg = 3.355kg のCO2を排出
例2
TTC(ポリエステル85%・綿15%)の側生地1kgに羽毛1kgが入っている羽毛ふとん1枚を焼却すると…
側生地1kgのCO2排出量2.192kg + 羽毛1kgのCO2排出量1.726kg = 3.918kg のCO2を排出
例3
ポリエステル100%の側生地1kgにポリエステル綿1.5kgが入っている合繊ふとん1枚を焼却すると…
側生地1kgのCO2排出量2.292kg +ポリエステル綿1.5kgのCO2排出量3.438kg = 5.73kg のCO2を排出

別な見方をすると、羽毛0.9kgの入った羽毛掛けふとんと同じあたたかさを得ようとすると、
合繊掛けふとんでは3kgの充填が必要です。
例1と例3を比べると、ポリエステル綿1.5kgのデータですから、3kgではその2倍、11.46kgのCO2排出となり、羽毛ふとん(綿100%側生地)使用の約3.4倍ものCO2を出すことになり、合繊ふとんの焼却はさらに深刻な問題をもたらすといえます。

羊毛や合繊で、羽毛ふとんと同じ暖かさを得るには、3倍から4倍の充填量が必要。

同時に、焼却すると3倍から4倍のCO2を排出!
しかも3、4年でへたり、リサイクルも不可。
粗大ゴミになるしかない。

羽毛布団焼却時排出Co2量

羽毛なら、100年にわたり、炭素を閉じ込め(炭素固定)、最後は土に還り、地球の栄養になります。